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シミの種類②

肝斑(かんぱん)



メラニンを刺激しない先回りケア。
  医師が教える肝斑の根本治療とレーザーの選び方


30代後半から50代にかけての女性に多く見られ、多くの女性を悩ませるシミの代表格が
     「肝斑(かんぱん)」  です。

「シミがあるからレーザーでバチッと取ってしまいたい」と思われるかもしれませんが、
肝斑に対して通常のシミ取りレーザーを闇雲に照射すると、かえって濃くなってしまうというデリケートな性質を持っています。



今回は、肝斑が発生するメカニズムと、当院での安全かつ効果的な治療戦略についてお話しします。


1. 肝斑(かんぱん)の原因と特徴

肝斑は、主に両頬の骨に沿って、左右対称に、輪郭がはっきりとしない「モヤモヤとした薄茶色の面」として現れるのが特徴です。額や口の周りに出ることもあります。

その大きな原因は「女性ホルモンのバランスの乱れ」です。

妊娠・出産期、ピルの服用、あるいは更年期に差し掛かるタイミングで目立ちやすくなります。

また、ホルモンバランスによって過敏になったメラノサイト(シミを作る細胞)に、
「紫外線の刺激」や「洗顔・メイク時の摩擦」が加わることで、慢性的な炎症状態となり、メラニンが絶え間なく作られ続けてしまうのです。



2. なぜ「一般的なシミ取り」では悪化するのか?

一般的なシミ(老人性色素斑)の治療では、強いエネルギーで一気にメラニンを破壊するレーザーを使用します。
しかし、慢性炎症状態にある肝斑の肌に強い熱刺激を与えると、メラノサイトが「攻撃された!」と判断し、身を守るためにさらに大量のメラニンを作り出してしまいます。結果として、治療前よりも肝斑が濃くなってしまうのです。

そのため、肝斑の治療において最も大切なのは「メラノサイトを刺激しない(怒らせない)」ことです。


3. 当院での肝斑治療プラン

当院では、内服・外用による「ベース作りのケア」と、
機器を用いた「マイルドな色調改善」を組み合わせた、複合的なアプローチを行っています。

① 【必須】内服薬・外用薬によるインナーケア

肝斑治療のゴールドスタンダード(第一選択)は、何よりもまず内服治療です。

・トラネキサム酸: メラノサイトを活性化させるプロスタグランジンなどの物質をブロックし、シミの製造を根本からストップさせます。

 ・ビタミンC・E: 出来てしまったメラニンの還元を促し、抗酸化作用で肌の炎症を鎮めます。

これらに加え、ハイドロキノンのような外用薬を併用することもできます。
まずは肌の製造工場を落ち着かせます。

② ピコレーザーによる「ピコトーニング」

内服に加え、よりスピーディーに色調をトーンアップさせたい場合に選択するのが、ピコレーザーを用いた
「ピコトーニング」です。

非常に弱いパワーのレーザーを顔全体にシャワーのように均一に照射する手法です。
ピコレーザーは熱作用が極めて少なく、衝撃波でメラニンを細かく散らすことができるため、肝斑のメラノサイトを刺激して怒らせることなく、蓄積したメラニンを安全に排出へと導くことができます。


まとめ 

まずは、スキンケアの見直しから始めましょう。

肝斑治療の第一歩は、毎日の洗顔やスキンケアで「絶対に顔を擦らない」ことです。
その上で、医療機関での適切な内服薬の処方と、ピコトーニングをはじめとする低刺激なマシン治療を組み合わせることで、徐々に目立たなくしていくことができます。

「これって肝斑かも?」と思ったら、刺激を与える前にまずは当院へご相談ください。



       根本産婦人科医院    院長   根本 央