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妊娠が分かってから出産・育児にかけての時期は、お母さんと赤ちゃんの健康・栄養管理がとても重要であることは、みなさんもご存知かと思います。

お母さんが食物から得た栄養は、胎盤を通して赤ちゃんへ移行し、赤ちゃんの細胞一つ一つを作り上げます。 つまり赤ちゃんはお母さんの食べた物の栄養で大きくなっていくのです。 一心同体である妊娠期のお母さんの栄養状態が、赤ちゃんの健康を一生左右すると言っても過言ではありません。

妊娠中に食事に、質・量のバランスを考えた食事を心がけることで、安産につながり、赤ちゃんにもお母さんにも良い影響を与えます。 そして産後の身体の回復も早く、母乳が良く出る傾向にあります。
妊娠期は、1日3回バランスのよい食事を取ることが重要です。
主食
ご飯、パン、麺類でエネルギーの補給を。
玄米、全粒粉等の穀物を摂ることで、食物繊維やミネラルも補給できます。
主菜
たんぱく質を補うため、肉・魚・大豆・卵を偏りがないように、上手に取り入れましょう。
副菜
野菜、きのこ、海藻を用いて、1〜2品目は食卓に並べましょう。
汁物
具だくさんの野菜入りのものは、菜不足を補え、塩分の排泄を促す作用があります。だしを上手に使い、薄味に仕上げましょう。


まず最初に妊娠期にどれくらい体重が増えると思いますか?
  • 赤ちゃん 3kg
  • 胎盤 0.5kg
  • 羊水 0.5kg
  • 血液 2kg
増加した残りの体重は、お母さんについた脂肪です。

妊娠中は脂肪もつきやすく出産・産後に使われるエネルギーとして蓄えやすくなります。 赤ちゃんの成長のために栄養を取ることは大切なことですが、体重が増えすぎないように、毎日体重を量る習慣をつけるとよいでしょう。

妊婦健診の診察時に、体重が増えすぎている方にお話を聞くと、「最近おなかがすいて…」とか「食べてるつもりはないのに…」という答えをよく耳にします。

確かに妊娠中は赤ちゃんの成長のために、授乳中はおいしいおっぱいを作るために、妊娠前の摂取エネルギー量よりも少しだけ多くしたほうがいいとされています。

妊娠・授乳期の摂取エネルギーの付加量は以下の通りです。
  • 妊娠初期:+50kcal→オレンジ1個、納豆1/2パック
  • 中期:+250kcal→りんご2個、卵2個使ったオムレツ、焼き餃子5個
  • 後期:+450kcal→肉じゃが(茶碗1杯)とご飯1膳/鶏胸肉の焼き鳥5本
  • 授乳期:+350kcal
※ 付加の例は勧めるメニューではなく、カロリーをイメージする例えです。
各時期によって付加量が違っていますね。「おなかがすくから…」という理由だけで食事量が増える、全て体重増加につながってしまうのです。 健診のたびに体重が増えるということは、必要以上に食べていることになります。

自分の妊娠時期に必要な付加量を把握したうえで、栄養面と体重コントロールを考えたバランスのよい食事を摂るようにしましょう。

『そしたら、妊娠中に何kgまでの体重増加が可能なのだろう…??』という疑問がでてきますね。妊娠前の体型に応じて、出産までにどれくらい体重を増やしても大丈夫か…という指標がありますので、お教えします。
BMI=体重÷身長2(m)
  • 18未満 やせ ⇒10〜12kg
  • 18〜25 標準 ⇒7〜10kg
  • 25以上 肥満 ⇒5〜7kg


*BMI(ボディ・マス・インデックス)
日本肥満学会が提言した、肥満度を示す数値です。
これを基に妊娠前の肥満度を計算し、妊娠中の体重増加の目標を決めましょう。
みなさんも自分のBMIの指標を参考にし、適切な体重コントロールをしていきましょう。


必要以上に体重が増加することにより、妊娠中・出産時・出産後において、お母さんにいくつかの障害が出てきます。

妊娠中

  1. 妊娠高血圧症: 急激な体重増加により、高血圧・蛋白尿・むくみの症状が出現します。 胎盤機能が低下して、赤ちゃんにとっても危険となり、緊急で帝王切開をすることもあります。
  2. 腰痛
  3. 妊娠線ができやすい: お腹の皮膚が急激に伸びて、皮下脂肪が切れて妊娠線ができます。 個人差はありますが脂肪が増えすぎてできる場合もあります。

出産時

  1. 難産:子宮口の周りにも脂肪がついてしまい、お産が進みにくくなります。
  2. 微弱陣痛:余分な脂肪がつくことで子宮周囲の筋肉が十分に収縮することができません。 出産が長引き母子ともに疲れやすくなります。
  3. 胎児が大きくなりやすい: 肥満が引き金となり妊娠糖尿病が発症する可能性が考えられます。 妊娠糖尿病やもともと糖尿病の素因を持っていることで、赤ちゃんが大きくなりすぎてしまい、出産が長引いたり帝王切開になることもあります。

出産後

  1. 体重が戻りにくい:妊娠中に蓄えた脂肪を放っておくと、体重が戻らず本物の脂肪になってしまいます。
  2. 生活習慣病の引き金になる:太りすぎを解消しないまま生活を続けると、高血圧・糖尿病・心臓病・脳疾患などの生活習慣病につながる恐れがあります。
健康で安産なお産を迎えることができるように、妊娠中は日々の体重コントロールに気をつけて生活してくださいね。


  • 食事日記をつけるなどして、食生活を見直しましょう。
  • 間食をする場合はスナック菓子を控え、ケーキよりも和菓子、アイスクリームよりもシャーベットを…と少しでもカロリーの低いものを選びましょう。
  • 運動を生活の中に取り入れる工夫をしましょう。家の掃除や買い物・散歩などをして、体を動かすことを意識してみましょう。出産までの体力作りにもつながります。
  • 毎日体重計に乗って、体重の増減をチェックしましょう。
  • なるべく食事は手作りのものを食べ、栄養・カロリーの管理に気をつかい、と塩分の摂り過ぎに注意しましょう。

授乳を始めたお母さんへ

授乳中は良質のたんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ります。

授乳期は特別食べていけないものなどはありません。 しかし、お母さんが食べたものが消化され、おっぱい(母乳)となり赤ちゃんの栄養になります。 赤ちゃんのためにも、栄養のバランスを考えて、できるだけ手作りの物を食べるように心がけましょう。



アレルギーの少ない食べ物(色々な食材を食事に取り入れましょう)
体を温める食べ物(根菜類、あたたかい汁物などで温めて。白砂糖は体を冷やす作用があるので控えましょう。)
血をサラサラにする食べ物(油のとりすぎに注意。)
野菜は季節・地のものを。(旬のものは栄養豊富なだけでなく、体の調子を整える働きもします。)
当院では、根菜類をはじめとする地の野菜・海藻・雑穀などを中心に旬のものを使い、おっぱいに良いとされる食事作りを心がけております。

豪華なフランス料理などではありませんが、産後の回復を助け、さらに母乳育児がスムーズに行えるよう、栄養面を考慮した手作りの食事をお楽しみ下さい。

なお、アレルギーや宗教により、食べられない食品などがありましたら、スタッフまでお伝え下さいね。

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